ハープ奏者 福本しのぶ - JOURNAL - 2005 -

last updated : 2016-01-21

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12月26日

3ヶ月ぶりにパリへ

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長い東京滞在を終えパリに帰ってきました。コンサート準備、DVDの録音、あっと言う間に時間は過ぎ、気が付いたら今年もあとわずか。もう来週は来年だ...

東京も充分寒いと思っていたけれど、パリは雪景色。今年はクリスマスのイルミネーションもそう派手に見えず何だか寂しい。でも我が家からの夕焼けは奇麗です。

時差もちょっとあるけれど、3ヶ月空けた家の掃除と年末の献立を考えながら、ゆっくりと始動した4月のコンサート準備。また譜面の山に埋もれながら、ペダルとの格闘です。


12月05日

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コンサートも終わり、ホッとした束の間。知人宅に呼ばれ、びっくりのおもてなしに久しぶりの「和」を感じてきました。
ご主人手作りの囲炉裏は素晴らしいうえに、これまたご主人がうったお蕎麦も。何もかもが感動的。

やっぱり日本人で良かった

こんな贅沢な夜を過ごしたのは久しぶり。これまでDVDの録音とコンサート準備に追われ、常に気を張っていた私にとって、ちょっとした旅行気分にさせてくれました。
本当は家から数歩の所なんだけれどね。
ごちそうさまでした!


12月03日

ソロ・コンサート

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とうとうこの日がやってきました。
東京デビューの「12305」は一生忘れない日になるでしょう。
刻々と迫る本番までの時間、走馬灯の様にここまで辿り着いた日々を思い出していました。
「私たちの十年」と題された原宿カウンセリングセンター10周年記念講演の前の演奏会だったのですが、私にとっての「10年」は新しいスタート。
音楽が私を癒し、自分らしさを表現できる言語であるとわかり音楽の道へ戻ったのが、私が一度音楽の道をあきらめてから10年経った時でした。そんな思いの中、今回、初めての日本でのステージの機会を頂いたのも何かの縁だと信じております。
来て下さった皆様に感謝です。
そして、サントリーホールでの演奏会の機会を下さった、原宿カウンセリングセンターの信田さよ子さんに感謝の気持ちでいっぱいです。 


11月10日

気が付けば...

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11月になっていました。
またもや録音機材と奮闘の毎日を過ごしています。

なかなか納得がいく迄に時間がかかる私。「これはいける!」と思って、最後の音を弾き終わって、安堵の溜息の前に『録音停止』ボタンを押そうと思った瞬間、通りすがりのおばちゃんの「あ〜ら、誰かが音楽やってるわぁ〜」の声。もちろん、おばちゃんに悪気はないのだけれど、しっかりとその声も録音されて、また録り直し。一日中こんな事をやっています。

さて、そんな中、来年4月のハープ・デュオ、トリオコンサートの準備も着々と。
世界的ハーピスト、フランシス・ピエール氏を招いて、松川恭子さんと東京、名古屋、京都でコンサートをする予定です。 こちらの方もよろしくお願い致します!


10月24日

我が家の紅葉

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東京は、昨日と今日と太陽が出てくれてとても暖かい。
ひとまずの録音が終ったので、気分も爽快。

寒がりな私は、暖房をつける日もあれば、家の中でも分厚いセーターを着たりしていたので、今日みたいな日は窓を全開にし、布団を干したり、庭の雑草を取ったり。

紅葉も始まり、我が家の木も色づいてきた。ふと見ると、何だか赤い実も出来ている。この家に来て13年、初めての事。ちょっと嬉しい発見。

録音機材と奮闘していた毎日だったので、たまには外に出よ。


10月12日

ひといき

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やっと12月のコンサートのプログラムが決定しました。一息つけるかな。
とは言っても微調整の為、まだ発表は出来ません。ごめんなさい。

今回は現代曲が多いため、練習中の弦が切れる事きれること...本番で切れない様に弾かなきゃと思うと遠慮しちゃって思った様に弾けなかったり。ペダルの調整もしているのですが、足の交差タイミングがつかめなくてハープにぶつけられた膝っこぞうは痣だらけになったり。優雅そうに見えるハープですが、実は体力いるんですよ(笑)

プログラムが決まったから明日からは筋トレかな


10月07日

ちょっとパリが恋しくなったり...

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東京に帰って来て10日。
パリでは引き蘢りな生活を送っているせいか、毎日の様に人と会う生活に慣れるまでちょっと時間がかかる。
とにかくめまぐるしい毎日が過ぎて行きました。

20年以上の付き合いがある友人に会う懐かしさと恥ずかしさと何だか色んな想いがあったり、毎晩が笑いと発見の場。流れる時間の早さに押しつぶされないようにしなきゃ。パリが恋しい。

東京に帰って来て、譜面箱の中から15年前に弾いた曲を引張り出して来た。今ならもっと上手く弾けるはず。
ちょっとウキウキしています。


09月28日

あっという間に

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家を出る1時間前にやっと荷物が出来て、時間配分を間違えたのか、ゆっくりとお風呂なんかに入っちゃって、大慌てで空港へ向かい... 気が付いたら東京に着いちゃってた。

眠り姫の様に離陸から寝ていた私。 しっかりと食事はしたものの、片付けしてくれたのも知らずにまた夢の中へ。どうしちゃったんだろう...

東京着いたら大忙しの毎日だから、たまには良いか。寝られるだけ寝てすっきりしよ。


09月21日

光を探し求めて

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譜面台の上に一気に積み上げられた譜面。ソロ、デュオ、トリオの譜面がこっちを見ながら、何かを訴えている。

まだ見えぬイメージを模索しながら、一つ一つの音を弾いてみるが、何も見えない。しばらくはこうやって私を苦しませる譜面達を前に、何も出来ない自分がもどかしい。

喉は水を欲しているのに、音も映像を欲しているのに、与えられるのは水だけ。太陽のない部屋に置いてある植物の様だ。腐らない前に光を当ててあげないと、しぼんでちいちゃくなるだけ。焦る気持ちを前に、音が消えてしまわぬ前に、光を与えないと...


09月17日

作曲家の喧嘩

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本業休業中だったこの頃。

久しぶりに、来年のコンサート準備を兼ね、先生のお宅へ遊びに行った。次から次へと出て来る譜面を受け取り、キール片手に現代作曲家の話しをしながら2時間。気が付いたら先生のお昼寝の時間になり退散した。

一気に頂いた譜面のお陰で、帰宅する車中、ドビュッシーをはじめ、ラヴェル、ベリオ、メシアンが頭の中で喧嘩。

音楽を伝えたい気持ちは一緒なのに、お互いが譲り合わず凄い事になりそう...


09月06日

ただいま!

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パリに「ただいま!」を伝えて1週間。

実は、2年前にエッフェル塔近辺のアパートから、パリをちょびっと離れた所に引越して来て、のんび〜りした生活を送っている。

いつもは家から見えるちっちゃなエッフェル塔。久しぶりにパリ市内をポンコツ車で走った。

やっぱりパリは奇麗だ。犬の落とし物があったり、観光客が多くても、やっぱり奇麗。パリからちょっと離れてしまったからこそ、今、パリをもっと知りたくて観光なんかしちゃったり...

来る度に再発見するものが沢山あって、やっぱりそんなパリが大好き。


08月28日

空の上より

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いつもの様に徹夜で荷物を作り、朝6時、眠い目をこすりながらリムジンバスに乗った。最近、飛行機のちょっとした事故が多発しているから少し不安だったけれど、ラッキーな事に機内は空いていて3人席を独り占め。ベルト着用サインが消えてからは、横になって食事が来る迄、爆睡。やはり徹夜効果だ。

ふといつも思うんだけれど、この飛行機に乗っている時間ってのは何だろうって。

日付変更線によって時間が前にいったり後に行ったり。今回は28日の朝10時に東京を発ち28日の15時にはパリに着いている。飛行時間は12時間ちょっとなのに...もちろん、理解はしているんだけれど、空の上にいる時って、どの国にもいないんだよね。地球という国にいるのか? 

そういえば映画「パリ空港の人々」は空港内に閉じ込められた"無国籍"な人々の話しだったな...


08月21日

今年の夏も終わった

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2回の演奏会が終了し、東京へ。

初体験が多かった今年の軽井沢。トークでつまづき、演奏中の虫騒動で止まりかけたり。でもばっちり最後には諏訪神社のお祭りを堪能して、気持ち良く2005年の軽井沢を終える事ができた。

色んな機材を車に乗っけ、車で東京に帰る中、途中の下里パーキングエリアへ立寄った際、驚きの暑さ。これまで、クーラーなしの生活を送って来て、夜になると分厚い布団を掛けていたのが嘘の様に外はムンムンと暑く、湿気が凄かった。

自分の中では夏は終ったのに、もしかして本当の夏はこれからなんだと考えさせられつつ。東京の暑さに慣れるためのリハビリが必要だな...


08月18日

夏の軽井沢演奏会

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いよいよこの日が来てしまった。

今年はソロ・コンサートなので、ちょっぴり寂しくて不安。

トークもやらなきゃいけないので、どちらかと言うと、そっちの方が不安。ネットでハープの事を調べたり、画廊で行なうので絵描きさんの事を調べたり。

案の定、しゃべり始めたとたん、次の曲を忘れたり、自分で何をしゃべっているのか忘れたり...トホホな本番でしたが、貴重な経験が出来ました。

トークは慣れも必要なんだな〜毎日の独り言じゃ、やっぱ駄目か...(笑)


08月13日

雨ばかり...

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梅雨が舞い戻って来た様な軽井沢。
毎日、大雨警報が出るくらいの雨量。外に出る陽気にはないので、練習するには観光客に嫉妬する事はないが、屋根に打ち付ける雨音で自分の音すら聞こえないときもある。しかも、雨が止んだと思ったら、2軒隣の犬専門カフェのワンちゃんが大騒ぎ。
まぁ、自分も音を出してるから仕方ないか。


08月07日

一人合宿

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昨年から始めた夏のコンサート。軽井沢の風物詩になってくれたら嬉しいけれど、それはまだまだこれから。

人ごみは嫌いだけど都会大好きっ子の私。最初にここに来た時はどうしようかと思ったけれど、ゴミ出し一つする時も木々に囲まれて、何だか神聖な儀式の様にそっと置いてみたり。東京にいる時より早起きになって、最初にやる事が窓を大きく開けての深呼吸。 深〜い所まで入って行く"酸素"を感じながら、幸せな気持ちになる。

という事で、今年の夏も軽井沢にやってきました。本番まで2週間。 やっとプログラムも決まったから練習だ〜


07月03日

東京だ!

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5ヶ月振りに日本へと戻ってきました。

まだ梅雨明けはしていない様子だけど、思ったより湿気も気温も高くない...

と思ったのも束の間。

やはり日本の夏は凄まじく暑いです。


06月12日

睡蓮

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久しぶりにモネの睡蓮がある家へ行った。
取材とはいえ、遠出するのも久しぶりだったし何だかウキウキ。

そういえば、高校の卒論で「睡蓮」について書いたな〜と思い出しながら、久しぶりに水に浮かぶ神秘的な美を見た。

「モネは水面を描いてるのではない。水面に映っている物とその上にあるものを描いてるからこそ、水面が出て来るんだ。」ふと父が言っていた言葉を思い出した。



福本しのぶ  ハープ奏者